IT・データ活用による社会や企業のDX(※)が急速に進んでいます。この流れに対応するため、企業は事業構造を変革し、業務を改革する必要に迫られています。その手段としてITやデータを活用した情報システムがあります。この事業構造・業務・情報システムを一体としてとらえ、改革する方法論を研究しています。ゼミでは、とにかく「手を動かす」ことを大事にしています。学生は自分が興味のある企業を一つ選び、学んだ方法論でその企業を徹底的に分析します。いまやビジネスの場ではITやデータに関する知識や能力は必須になりつつあります。私はIT・データ活用で社会に貢献できる優れた人財を育てたいと考えています。
※Digital Transformationの略。ITやデータを活用して、経営や事業を変革し、生産性の向上や新しいビジネス開拓を行うことを指す。
▲学生が実施した企業分析のアウトプット
ゼミでは、「手を動かす」ことに加えて現場に「足を運ぶ」ことも重視しています。自分が調べたことが実際はどうなのか知るためにも、これはとても有効です。私が在籍した日立製作所の工場などを訪問した課外授業は、学生たちに好評でした。私のゼミは、製造業や流通業、サービス業などに興味があり、そこでITがどう活かされているのか実践的に学びたい人に向いています。またサブゼミとしてITパスポートなどの資格取得講座も行っているので、資格に興味がある人も歓迎です。
「ITを作る側になりたい」という人は情報工学系などの分野に進む人が多いと思いますが、そこで作られたシステムは社会の役に立たなければ意味がありません。そういう視点から見ると経営とITの両方を学ぶことには大きな意義があります。「ここをIT化したらこんな効果がある」といったことを把握し、どんなものを作るかエンジニアと一緒に考えられる、そして出来上がったものを実際に運用できる、そんな「ITを使う側」の優れた人財を育てたいと考えています。私は企業でシステム開発に長年かかわってきましたが、その実務経験から伝えられることも多いと思います。