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山口 和宏講師

専門科目:地域振興論、農業経済学

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農業の生産者、協力者、消費者が
一体となった地域活性化を

農業の生産者にとって消費者はもちろん重要ですが、農産物を販売してくれる卸売やJAなど農業関連産業、いわば協力者の存在も欠かせません。それらが一体となって地域を盛り上げるためにはどうすればいいのか研究しています。例えば、生産者が所得確保するためにはどうしても都市部の市場をめざすことになりますが、地産地消の取り組みには、地方の卸売市場が重要になってくる、というようなお話も実際に現場に足を運んで伺います。また近年は6次産業化が注目されていますが、加工品を作ることはできても販売することは大変で、そこが企業やJAとマッチングできたり、逆に「都会ではこんな商品が売れているから作ってみませんか」といった連携が図れたりできれば、地域活性化、農家の所得向上につながるのではと考えています。

多彩な鳥取の魅力の中でも
食につながる農業に着目

地域を活性化するためには、さまざまな情報をいかにうまく発信できるかも大事になってきます。今や多くの人がSNSを活用している時代ですが、鳥取県の情報と一口にいっても、カニやナシなどの食、大山などの自然、三佛寺奥院(投入堂)などの神社仏閣、あるいは漫画やアニメなどのコンテンツと多彩な魅力があり、それぞれに興味・関心を持つ人たちがいます。だから一つに絞らず、あらゆるものを発信することが大切です。私はその一つとして農業の現場や農産物に着目しています。

それぞれの視点に立ち、
物事を多角的にとらえよう

ゼミの学生たちは地域振興や地域活性化という共通した緩やかなテーマのもとに、それぞれが興味のある研究に取り組んでいます。スマート農業や6次産業など農業に関するものだけでなく、伝統工芸品、若者の移住問題、観光のインバウンド問題など、内容はさまざまです。学生には物事をさまざまな角度から総合的にとらえる力を身につけてほしいと思っています。農業でいえば生産者から見る立場と消費者から見る立場では違うでしょう。答えは一つではないかもしれません。その中でも自分なりに答えを見つけていくためには、物事を多角的にとらえて判断することが必要になってくるのです。

先生からのメッセージ:2023年1月撮影