社会の課題をマーケティングの力によって解決していくのがソーシャル・マーケティングです。ソーシャル・マーケティングにおいても、事業性は大切です。そのためには、顧客のニーズを事前の調査で見つけ出すことを忘れるわけにはいきません。社会の課題において、構造上のどこがターゲットになっているのかを見極める必要があるからです。ゼミではまさに、このソーシャル・マーケティングの実践に取り組んでいます。地元の農家さんの農産物・商品を売っていく活動がメインですが、大事なのは事業性を忘れないで、ニーズを見つけ出すことです。その両方を忘れずに取り組めば、必ず見えてくるものがあると思います。
社会科学の研究は、データにノイズがたくさんあることもあり、成果は簡単に見えてきません。以前、お世話になった先生が「社会科学の研究は、たくさんあるゴミの中から一粒でも何か光るものが見つかればラッキーなものなんだよ。」とおっしゃっていました。何かを見つけようと頑張ったその過程の中に、結果につながるきっかけが埋もれているので、研究だけでなく遊んだり、旅行したり、無駄なことだと思われそうなことに全力投球していろいろな経験を積むことを大切にしてください。
ゼミの活動を通して、学生たちに身に付けて欲しいことは、何か壁にぶつかったり、失敗したとしても「さあ次だ!」と思えるようになることです。実際は難しいことだと思いますが、ゼミの活動でミスをしても、会社に入ってミスをするよりは気持ちが楽だと思いますし、友だちが励ましてくれます。何かトラブルがあっても、「こんな日もある。」「こんな人もいる。」と思うことができれば、前に進むことができると思います。皆さんがそう思えるように、全力でサポートします。